0019-11-28

パルプを食う日々(3)

バッカーノ!(成田良梧) 電撃文庫

ラノベですよラノベ。ああ俺が電撃と名のつく本を読む日が来るなんて。
電波美女Lが最近激烈にはまっており毎日アニメ観ており、余勢を駆って原作をバカ買いしている最中。で、貸してくれた。これは1巻らしい。今半分近くまで読んだ。
今のところの印象は「ジョジョ第2部」+「からくりサーカス」+「アンタッチャブル(映画の)」。
ラノベの中では硬派らしい(萌えを排除しているかららしい)が、この業界に疎い俺にはあまりよく判らず。
今のところそんなに印象悪くない。

あーなんだ、ラノベ自体ほとんど初めてなのでまだ勝手がよく判らないが、

・コバルト文庫とか朝日ソノラマ
・火浦功とか岬兄吾みたいなSF畑の中では割とポップでカジュアルな路線
   ↓
・よくわからないうちに角川一人勝ち→さまざまなレーベルに分派
   ↓
・このあたりで「原作売れたらアニメ化」という「オリジナル至上主義」が崩れてゲームとか漫画とかアニメ化
 と同時に展開するようになる。
 ノベライズとかコミカライズという言葉があまり意味なくなる
   ↓
・ブクオフの文庫棚がみんな背表紙パステルカラーに。もうおなかいっぱいに。


という流れなんでしょうか。
ウィキペディアでちょっとだけ調べたが「ライトノベルとは何か」という定義だけで論争が山のようにあるらしい。そのへんさらっと読むだけでもう疲れてきた。

それにしても十代の読む活字の本ってけっこうな比率でラノベなんだろうな。みんなそんなにSFやファンタジーが好きなのか。それとも学校がつらくてそういう方に頭が行っちゃってるのか?
90年代前半が多分ラノベが確立した時期なのだろうけど、なんかもう当時の記号化された女子高生wとの乖離がすごいことになってたのだな。
最近、リリー・フランキーの「女子の生きざま」を読んでシミジミしてしまったのだけれど、同年代でこれだけノリが違ったら、もう棲み分けるしかないですね。
そう思うとむしろ今は収斂過程なのかな。

4 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

リアル女子中学生を監察して思う事は、かなり住み分けがキッチリですね。
教室、部活と空間は同じでも、タイプが違う子は相容れないというか。
同学年、あるいは下級生の中でも「え! そんな子が!?」的な子いますからね~、うちなんか田舎だからそれでもおとなしい方だけど、真夜中に化粧バッチリで遊びに出かけるとか、親の財布から万札抜いて「裏金」と称して遊ぶ子とか、ホント色々でビビリます(^^;
ところで、ラノベ読む子は、それでもまだ活字が好きな子かもですよ。
最近はそれよりも「ケータイ小説の冊子化」が流行ってる様子。
うちの娘は、「吉本ばななが面白い」と言ってました。
最近、若い子に向けて、比較的軽めの作家さん(吉本ばななと同年代の辺り)の短めの小説をまとめたのが出てて、それ読んで気に入って、更に吉本ばななベストっぽいのも出てて、それも読んでました。
わかっててラノベとかにハマるんだったらいいけど、なんか現実との境界線が曖昧でハマってる子見ると、見てて痛くなります(^^;
・・・近所にそういう子いて、ヤベー・・・と思うけど、具体的にアドバイスも出来なくて(ただのよそのオバちゃんだもんね・・・)、ああぁあ~(;´Д`)って思ってます・・・。

Ben Hanscom さんのコメント...

母の立場からのコメントありがとうございます。こういう視点待ってた!なにぶん独り者には実感できないものでして。
やっぱり棲み分けしてますよね。俺がリアル中学生時分より一段と細分化されているんだろうなあ。もうベタベタなヤンキーは絶滅したけれど、もっと別種の逸脱してるんでしょうね、所謂不良的(w)な子って。
お察しの通り、疎いくせして俺はラノベに軽い悪印象あって「こんなのが読書と思われたらかなわんわ」とどこかで思ってる節があるんですね。そういうのは「教条主義」というので、我ながらイヤミだなあと思うのですが、なにか心にバイアスがかかっているのを否定できない。
「ラノベ読む子は、それでもまだ活字が好きな子かもですよ」か・・・うーん・・・困ったなあ。いや読むなとは言いませんが。そうだな。ジャンクフードばかり食わずに野菜食えって感じw?
携帯小説ハヤリというのは、ホントもう何を考えているのやらって感じで、まったく興味ないんですがこれは反省していないです。
とはいえ、吉本ばなな、いいじゃないですか。俺は「キッチン」読んで泣いた事あります。正確には併録の「ムーンライト・シャドウ」なんですが。軽いのは文体であって、記述内容はずいぶんとヘビーだと思いますよ。グー!
そして、御近所の痛い子は・・・どうぞこの次のエントリ「中二病」リンクをご覧くださいまし。そういうのがこれでもかというくらい出てきます。笑えるけど泣けます。もちろん俺も一通りクリアしましたw。

匿名 さんのコメント...

今の世の中、と言うと何か上から目線だけど、なんか、色々それでいいのか?って思うことが多くて、いつも気になりますね。
本のことも然り。
もうちょっと文章読め?と思ってしまうんですよ、私も。
私はラノベのハシリだったかも?のコバルト文庫愛読者だったけど、同時に谷崎潤一郎とか、芥川竜之介とかも読んでて、前者は「マンガを文字で読んでる感覚」でしたね~。
同列と思ってなかったな。今考えると。
娘にも、「吉本ばななは買うけど、携帯小説の本は自分で買え!」と言ってます(^^;
私は自分が小説と認めたモノにしか買い与えたくない! 当然ラノベも気分は漫画扱いです。自分で買って読む分には好きにすればいいよと思いますが。
私も年代的に吉本ばななとかで涙した世代です。当時はあれでも「あんなもん!」的に大人に言われてたんで、その刷り込みからか、軽い小説扱いにしてますが、私はじんわりとくる事が多くて好きです。
それを娘が好きなのはちょっと嬉しかったな(笑)

最近やってたラノベ発の「ムシウタ」「バッカーノ!」見てましたけど、・・・う~ん、良くわかんなかったな。
続けて見てたんだから嫌いじゃなかったんだけどね。でも特にムシウタは「ここでこう来る」的なお約束にすぐ気付いちゃうから、なんか乗れなかったのかな~。
最近のラノベ系とかは、無意味に残酷に感じて、見てて辛いですね~。
作り物でも無意味なのは嫌いです。
きっとコレは年取ったからなのかなと思いますけど。
若い時の何やらの衝動は、こういうので発散できる人も居るんでしょうね。作り物だからいいと思ってるのかな~。
残酷な描写が絶対ダメってんじゃなく、こう、静かに残酷、ある意味残酷の方がずしんときて、そっちの方が私は好きなんですが。
直接残酷なのって、またパンチラ論を引っ張ってくるなら、最初からヘアヌード的でつまんないと思うんだけど、そういうの多いなって気がする。
・・・更に話がそれた!(^^;
こういうの語り出すとキリがないんでこの辺で。

Ben Hanscom さんのコメント...

いや全然大丈夫ですよ。むしろ講を改めてこういうのをネチネチ考察するのもいいかなあとか思ってますのでw。
でも取り敢えず。
コバルト文庫ね、ありましたね、俺は男の子用のw朝日ソノラマ文庫で「クラッシャージョウ」とか「キマイラシリーズ」とかでした。まあそういう棲み分けもあったということで。
吉本ばなな小説を親子して好きって、いい感じですね。やっぱり音楽とか服とかその他の志向とちょっと違って、本と言うのは世代を繋ぐ平和の礎(@小沢健二)という感もあるものね。俺はウチの母親にチラッと「ヘッセとかトーマス・マンを遅まきながら読んでる」と言うと異様に喜ばれた事があります。その時は単にいぶかしい感じしかしなかったのですが、改めて世代を考えるとなるほどな、という気にもなります。
そしてそして!ラノベの残酷描写について。
そういうトレンドなんですか。知らなかった。
俺はラノベってほとんど作為的に萌えを注入した、非常に機能優先というか実用品というか、そういうように捉えていたんですが、最近そうでもないものも出てるんですか、そうなのか~。これまた事情に疎い俺にはよく判らないトレンドではありますが、これもしかしてエヴァ以降の流れなんですかね?えーとなんだ、俺は「野島伸治効果」と呼んでいるのですが、ああいうものをちりばめておくと取り敢えず深遠に映るというw。そういうものなんでしょうか?
他。「若い時の何やらの衝動は、こういうので発散できる人も居るんでしょうね。」←これは深い。おそらくその通り。身に覚えがありますが(というか今も脱却しきってはいないけれど)、多分ね、若い子は怒ってるんですよ。むかつく事ばかりだから、なにか蹴飛ばす対象が欲しい/必要なんですね。無意味にふてくされたり毒づいたりしなくなったら、その時点で大人になったという事w。

長くなったので、いつか続く!